ヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー)のWBC(Wild Caught Bloodline:ワイルドコートブラッドライン)とは!?

どうも、爬虫類ブロガーのSHU(@kitajimashuichi)です。

ヒョウモントカゲモドキのWC(野生採集個体)やCB(繁殖個体)については知っている方も多いと思いますが、WCB(野生採集血統個体)というものが存在するのはご存知でしょうか?

今回は、ヒョウモントカゲモドキのWCB(野生採集血統個体)について書いていきたいと思います。

 

はじめに:ヒョウモントカゲモドキの「ノーマル」とは!?

ヒョウモントカゲモドキは爬虫類の中でも特に品種改良が進み今では数多くの品種(モルフ)が存在しますが、そんなヒョウモントカゲモドキの「ノーマル」って分かりますか?

現在存在しているモルフの祖ともなっている“ハイイエロー”のことを、昨今ではいわゆる「ノーマル」と呼ぶことも多くなりましたが、そんな“ハイイエロー”にも実は野生色の祖がちゃんと存在します。

ヒョウモントカゲモドキの亜種一覧
  • Eublepharis macularius macularius(マキュラリウス)
  • Eublepharis macularius montanus(モンタヌス)
  • Eublepharis macularius fasciolatus(ファスキオラータス)
  • Eublepharis macularius afghanicus(アフガン)
  • Eublepharis macularius fuscus(フスカス)
  • Eublepharis macularius smithi(スミシィ)

このように“ハイイエロー”の祖となったといわれる原形型の品種“マキュラリウス”をはじめとして、日本でもブリードされている“アフガン”などが存在します。

これらの亜種がいわゆるヒョウモントカゲモドキのノーマルであり、数十年前までは市場で販売されるヒョウモントカゲモドキのほとんどが野生採集個体でしたが、現在ではヒョウモントカゲモドキの原産国の政情不安定や野生動物の輸出規制により、野生採集個体を市場で見る可能性はゼロに等しいです。

しかし、稀にヒョウモントカゲモドキの野生採集個体が販売されていると騒がれることがあります。それが野生採集個体同士の純粋な血統の個体(WCB)です。流通量はそんなに多くはありませんがWCBであれば現在でも手に入れることは可能です。

 

WBC(Wild Caught Bloodline)とは!?

WCBとはWild Caught Bloodline(ワイルドコートブラッドライン)の略で、ヒョウモントカゲモドキの野生採集個体(マキュラリウス・モンタヌス・ファスキオラータス・アフガン)の純粋な血統の子孫にあたります。日本語では野生採集血統となります。その他にも「ピュアブラッド」や「ワイルドストレイン」と呼ばれることもありますが、亜種名のみが表記されることもあります。また、選別交配されたファスキオラータスやアフガンはジャガーノートというモルフでも流通しています。

WC(Wild Caught)は野生採集個体そのものですが、野生採集個体同士を繁殖させた子どもの中でも第一世代目の子孫はF1(First Filial Generation)、それ以降がWCBとなります。ブラッドライン(Bloodline)は「血統」という意味のひとつの単語ですので、ブラッドタンジェリンなどのモルフとは関係がありません。

主に原産地で捕獲されヨーロッパで繁殖した個体のF1とそれ以降の子孫の輸入や、野生採集個体が販売されていた頃からその血統を保持していたブリーダーの繁殖個体が主にWCBとして販売されています。

ただし、見た目だけでは本当にWCBなのか判断することは非常に難しいと言えます。よって信頼できるブリーダーやショップの個体を直接購入することをおすすめします。

WCBの血統維持について

現在流通しているWCB以外のヒョウモントカゲモドキと繁殖した場合、生まれた子どもはWCBと表記出来ません。また、WCBも亜種が大きく分けて4つ(マキュラリウス・モンタヌス・ファスキオラータス・アフガン)ありますので、違う亜種同士で繁殖する事も血統の維持の観点からはおすすめ出来ません。さらに同じ亜種でも見た目が大きく異る複数のタイプがあるようです。WCBの繁殖をする場合は、同亜種同タイプの個体同士での繁殖が血統維持の観点からは重要となります。

WCBの遺伝的な特徴について

WCBはいわゆる隠れヘテロを持たない遺伝的にクリーンである(アルビノ・エクリプス・ジャングルなどの遺伝子を1つも持たない)ことが保証されます。

これにより近交係数が高く(近親交配により血が濃く)なり過ぎたラインに対して、そのライン以外の特徴的な遺伝子を極力加えることなく、近交係数を下げる(新しい血を入れる)ことが出来ます。近交係数が下がる変わりに、もともとのラインの血は薄くなりそのラインの特徴も薄まりますが、近親交配が進むと健康に問題のある個体が生まれるので重要となります。

WCBラインについて

GECKOS ETC.

スティーブ・サイクス(アメリカ合衆国のヒョウモントカゲモドキブリーダー)が設立したGECKOS ETC.のラインは、パキスタンで採集した野生個体をヨーロッパで繁殖した第一世代目の子孫(F1)から形成されたラインで、現在流通している多くのヒョウモントカゲモドキとは異なる血筋とされています。

スティーブ・サイクスは自身のWCBラインの出自を明記し、さらに「野生個体を捕獲し輸入することは禁止されましたが、捕獲された個体同士の子どもを輸出入する事は合法です。」と断りを入れています。

GeckoBoa Reptiles

GeckoBoa ReptilesのホームページのFasciolatusの欄に「他の “fascios”と同様、これはオリジナルのBC Reptilesのラインです。」とあり、ファスキオラータスに関してはBC Reptiles社由来のラインのようです。また、ファスキオラータスについては亜種名ではなく「Fascios(E. m. fasciolatus)」と亜種名から取ったニックネームで表記しています。その理由について「私は彼らが純粋な血統であると信じていますが、正確には知る事が出来ません。そのため私は通常、彼らの亜種名ではなく亜種名から取ったニックネームで呼んでいます。」としています。ファスキオラータス以外のモンタヌス・アフガン等はニックネームになっていないようです。

 

まとめ

ヒョウモントカゲモドキのような品種改良が進み様々なモルフが存在している種だからこそ、あえて流通量が少ないノーマルに魅力を感じるのは私だけでしょうか?

最近はモルフ至上主義みたいな風潮があるように感じますが、私は野生本来の特徴を兼ね備えたノーマルが結構好きです。

ヒョウモントカゲモドキのWCB個体もいつかお迎えしたいな~。そして、繁殖にも挑戦したいな~。

では、みなさんもよい爬虫類ライフを!

ABOUTこの記事をかいた人

1993年佐賀県生まれ。複業家。「本業×副業×個人事業」といった三足の草鞋の働き方で、人生100年時代に向けてライフスタイル・ワークスタイルを模索中。”全力で「遊ぶ」「働く」「学ぶ」”といったテーマで『SHULOG』にて情報発信中!☞プロフィール詳細はこちら