どうも、爬虫類ブロガー“SHU”です。
ボールパイソンを飼育する場合には、どんなアイテムを揃える必要があるのか?この記事では、ボールパイソンの飼育に必要なアイテムを紹介したいと思います!是非参考にしてみて下さい!
はじめに:ボールパイソンとは
ボールパイソンはアフリカ大陸中部から西部の砂漠と熱帯雨林に挟まれ雨季と乾季がはっきりと分かれたサバナ地帯に分布し、最大で約100〜150cmにまで成長します。ニシキヘビの入門種として、胴が太くボリュームのあるサイズ感に穏やかな性格と愛らしい顔が人気です。
飼育下では約20~30年ほど生き、国内外で盛んに繁殖が行われているので体色や模様のバリエーションも豊富で100を超えるモルフが存在します。外敵に襲われるとボール状に丸くなる防御行動を行うことからボールパイソンの名が付き、現地の子どもはキャッチボールに使ったりして遊んでいるそうです。
和名:ボールニシキヘビ
英名:Ball python
学名:Python regius
分布:アフリカ大陸中部~西部
全長:約100~150cm
寿命:約20~30年
棲息環境:地表棲~半樹上棲
活動パターン:夜行性
食性:肉食(動物食)
ボールパイソンの飼育に必要なアイテム
ボールパイソンの飼育に必要なアイテムをまとめると以下の通りです。
ケージ
一般的に地表棲のヘビを飼育するのに必要なスペースは、トグロを巻いた時の面積の3~5倍のスペースが必要とされています。ボールパイソンは最終的に成体で全長が100~150cm程度になるので、それに合わせて飼育するために理想的なケージサイズは90cm×45cm程度の床面積が必要となります。実際には60cm×45cm程度で終生飼育することも可能ですが、本来それではやや手狭であるということを頭に入れておきましょう。
紫外線・可視光線ライト
ヘビは食べたものを消化吸収する構造が優れており冷凍マウス・ラットなどのエサから必要な栄養がほとんどすべて摂取できてしまうため、昼行性の爬虫類のように強い紫外線は必要としません。そのためボールパイソンの飼育に紫外線ライトは必ずしも必要ではありません。しかし野生下だとヘビも頻繁にバスキングを行っている様子が観察されていたりもするので、もし観賞用のライトを設置するのであれば弱めの紫外線を含む爬虫類用のライトを設置するといいでしょう。
保温器具(パネルヒーター・保温球・サーモスタット)
ボールパイソンの飼育にはパネルヒーターを使用するのが一般的です。パネルヒーターはケージ全体を温めるほどの効果はなく、どちらかというとヘビがお腹を温めて消化吸収を促すという点でかなり重要な役割を果たします。そのため寒い時期に限らず基本的には年間を通して使用します。
パネルヒーターは空気全体を暖めるほどの能力は持っていないので、冬季など特に寒い時期にパネルヒーターのみでは数か月間の拒食や消化不良に陥るなんていう話もよく聞きます。またボールパイソンはパネルヒーターのみの保温で適温に届いていない場合、パネルヒーターの上に常駐しすぎて低温火傷の可能性も高くなります。そのため空気全体を暖めるためにエアコンや保温球を併用した方が良いとされています。
ボールパイソンの場合レイアウトによっては多少の立体活動も行うので、保温球をケージ内に設置するのは火傷や事故の原因になり危険です。保温球を設置する際にはドーム型のソケットを使用して、ケージ外部から保温するようにしましょう。保温球は基本的にパネルヒーターの設置側に設置し、温度管理をしてください。
保温球等を使用する場合には、温度が上がりすぎないように調整するためのサーモスタットも併用すると良いでしょう。温度調節機能を備えていない保温器具の場合、限界まで温度を上げようとしますのでケージ内が暑くなりすぎてしまい、最悪の場合生体が死んでしまう可能性があります。
シェルター・アクセサリー
爬虫類の中でも特にヘビは「正の走触性」が強く、体が何かに密着していると落ち着くという性質を持っています。シェルターのサイズが大きすぎるとかえって落ち着かないのでヘビに最適なシェルターのサイズはトグロを巻いてピッタリと収まるサイズ感が丁度良いということになります。そのためヘビのシェルターは成長に応じて徐々に大きくしていくことが、ヘビにとって最良の選択だと言えます。
またボールパイソンは非常に憶病なヘビで、外敵に襲われると頭を中心にボール状に丸くなる防御行動を行います。ストレス等により拒食状態に陥ることもあるので、落ち着けるように隠れ家となるシェルターを設置するといいでしょう。
温度・湿度計
ボールパイソンに快適な環境が作れているか定期的にチェックが必要です。
- 日中:30~32℃が目安
- 夜間:26~28℃が目安
- 湿度:60~70%が目安
※ケージ内全体が暑くなりすぎないように温度が低い場所を作ってあげてください。
※乾燥を感じれば自ら水に浸かり調整するので、湿度はそこまで気にしなくて大丈夫です。
床材
乾燥していて清潔な環境を保つことができるものであれば基本的に何でも構いません。キッチンペーパーやペットシーツ・新聞紙・アスペンチップ・ヤシガラなどを利用するのが一般的です。
ボールパイソンは本来草原やサバンナ・開けた森林・農耕地の周辺などに生息しているので、アスペンチップあたりがおすすめです。フンなどの排泄物は毎日取り除き、キレイに保ってあげましょう。また、定期的に床材は交換しましょう。
水入れ
ボールパイソンに限らずヘビにとって、水入れは最も重要なアイテムのひとつです。ヘビは思いのほかたくさんの水を飲むだけではなく水中に身体全体を浸していることも多く、特に脱皮前は古い皮膚をふやかすためにずっと水入れの中でトグロを巻いて居座っていることもあります。なので水入れはボールパイソンがトグロを巻いて全身がすっぽり入るサイズを必ず選ぶようにしましょう。また、重量がありひっくり返しにくい安定したものを用意しましょう。
ヘビは水中で排泄することも多いので水は定期的に交換して、キレイな水を常に用意してあげてください。新しく入れる水は、30〜35℃程度のぬるい水を入れるようにしましょう。水温が低いとストレスでエサ食いが落ちたり、消化不良を起こすこともあるので注意が必要です。
エサ
ボールパイソンが野生下で主食としているのは、主に地表棲の小型哺乳類などです。飼育下ではほとんどの個体が冷凍マウス・ラットに餌付くので無理に他のエサを与える必要はありません。冷凍マウス・ラットは肉・骨・内臓・血液など全てが含まれた完全栄養食で、ボールパイソンの生育に必要なタンパク質・カルシウム・ビタミンンなどをバランスよく含んでいます。なのでそれらのみを与え続けても健康に終生飼育することができるので問題ありません。
ベビーからヤング個体までは週2回程度、アダルトからは週1回のペースで食べられるギリギリの大きさのエサを与えましょう。体重が600gくらいまでは冷凍マウスを与え、それ以降は冷凍ラットに切り替えていくといいでしょう。
冷凍マウス・ラットは内臓までしっかりと解凍して与えてください。またエサを与えすぎたり、食後にハンドリングすると吐き戻しをするので注意しましょう。
お手入れ用品
日常メンテナンスとして、メインとなるのがケージ内の掃除です。不潔な環境はボールパイソンにとって危険な病気の発生源になることもあるので、なるべくこまめにフンは取り除くようにしましょう。また高温多湿を好む爬虫類のケージ内は、ウイルス・菌・カビなどの温床にもなりやすいので注意しましょう。爬虫類専用のクリーナー・消臭剤は、天然由来成分のアイテムばかりなので生体にとっても安心です。