どうも、SHU(@kitajimashuichi)です。
今回は、私がVALU優待として行っている「おもしろい生き方・働き方をしている人を紹介する企画」
まずは第1弾として、オランダ在住の日本人映像作家”小倉裕基”さんを紹介したいと思います。
記事を書くにあたりいろんな作品を見させていただいたのですが、どれもメッセージ性があり素敵な作品ばかりです。
ぜひお会いする機会があれば、私のドキュメンタリー調のプロモーション映像とかも作っていただきたい!(笑)
それでは紹介したいと思います!
はじめに、簡単なプロフィールを紹介!
小倉裕基(@FilmYukiogura)
1985年東京生まれ。映像作家。
青山学院大学法学部卒業後、イベント・映像制作会社に新卒入社。アシスタントプロデューサーとして1年間勤務を経たのち、アメリカのロサンゼルス・シティ・カレッジの映画学部に留学し卒業。
その後、東京でフリーランスの映像作家として3年間活動する。
2017年1月に夫婦でオランダへ移住。アムステルダムなどオランダの主要都市やイギリス・ハンガリー・ポーランドなど周辺の国で撮影し映像制作を行っている。
映像制作で大切にしていることは、「企画・撮影・編集までひとりで行う」ということ。ひとりで行うことによって、複数人で分業するよりも作品全体に責任を持つことができ、より深い表現ができる。
画家がひとりで絵画作品を仕上げる感覚と同じように、何かを作ることが好き。
アメリカへ留学し映像作家になろうと思ったきっかけ
面接時にディレクター志望であることをはっきりと伝えていたんですが、入社してみるとプロデューサーばかりの会社で、ディレクターになる道はありませんでした。
未来が見えない状況で毎日終電まで雑用をする日々はとても辛く、精神的にもおかしくなって自分のデスクに着こうとすると強い不安に襲われるようになりました。
留学を決意したのは、そんな状況からディレクターになるためには何かインパクトがあることをしなければならないと思ったのと、当時いくつかの日系企業が英語を社内公用語にするというニュースがあり、英語はできるようになった方がいいと考えたからです。
現在、どんな活動を行っているのか?
映像作品のジャンルとしては、ドキュメンタリー映像が多い。
東京でフリーランスとして3年間活動している時は、主にミュージックビデオの仕事が多かったのですが、とあるコマーシャル映像の制作を行った時に「被写体の悪い部分を隠して、良い部分ばかり大げさに表現する」ことに疑問を持ち、現実に近いドキュメンタリーに専念したいと思った。
現在はオランダに在住しており、自主企画の作品はオランダ国内の人物や文化をテーマにすることが多い。
正直言って、実際に移住するまではオランダに何の思い入れもありませんでした。
法律はいつ変わるかわかりませんが、日本人は優遇されていて簡単な手続きと少ない資本で移住ができます。
あとは、英語で生活できるというのも大きな要因でした。ヨーロッパの中でもオランダ国民の英語力はトップクラスだと思います。
アメリカ・イギリス・オランダの6つの国際映画祭に入選!
STAMPS -Japanese subtitles / 日本語字幕- from Yuki Ogura on Vimeo.
こちらの作品は昨年制作した短編ドキュメンタリー映像で、アメリカ・イギリス・オランダで開催された6つの国際映画祭で入選し上映された。
- Dam Short Film Festival 2018【アメリカ】
- The 12th Atlanta International Documentary Film Festival【アメリカ】
- The 5th Chain NYC Film Festival【アメリカ】
- First Friday Film Festival Kansas City【アメリカ】
- The 31st Leeds International Film Festival【イギリス】
- Amsterdam Lift-Off Film Festival【オランダ】
特にイギリスの「The 31st Leeds International Film Festival」は米国アカデミー賞公認の映画祭ということで、私のキャリアで最も規模の大きい映画祭でした。
この短編ドキュメンタリー映像で評価されたのは、「情熱のままに行動した結果、その道で生きていけるようになり、日々を幸せに生きる主役であるウィリアムの姿」をうまく表現できたということ。
ウィリアムの姿は人間として1つの究極の形だと思います。撮影中も彼からいろいろなことを教えてもらい、人生についてのレクチャーを受けているようでした。彼の姿を魅力的に描けてよかったです。
映像制作=他人とのコミュニケーション
私にとって映像制作は、他人とのコミュニケーションでもあります。
ひとりっ子のだったためか他人と他愛のない話をするのが苦手なのですが、映像を作っている時だけは被写体に踏み込んだコミュニケーションができます。逆に、制作以外の場面でクライアントなどに会うと全く話題が見つからず驚かれることもあります。
映像は私の人生の大部分を占めるものなので、これからも真摯に向き合っていきたいと思います。
「日本の外に出ても、自分の力で道を切り開いていける強い人間になりたい」
アメリカで映像を学んだことで、「日本の外に出ても、自分の力で道を切り開いていける強い人間になりたい」と思うようになった。
まずは、オランダでの生活を続け永住権を取得したい。その後は、また違う国へ移住し再出発して世界各地で活動していきたい。
“独自で作り上げた唯一の映像表現”と”日本国外でも活動基盤を築き上げられる国際人としての力”の融合が理想で、理想実現に向けて挑戦していきたいです。
最高のホームビデオを作りたかった
昨年の春頃、ふと「本当に価値のある映像って何だろう?」という疑問を抱きました。
考え始めたらとても難しい問題で、3週間ほど悩み続けました。
僕が辿り着いた結論は、「大切な家族や友人の姿を収めたホームビデオ」でした。
May 2017 from Yuki Ogura on Vimeo.
こちらは自分ができる最高のホームビデオを目指して作った、妻が主役のドキュメンタリー作品です。
「オシャレな映像、すごい映像、泣ける映像・・・。いろいろな作品があるけれど、結局のところ自分の家族や友人の姿を収めたホームビデオに勝てる作品なんて無いんじゃないか?」
そう思ったのが制作のきっかけでした。目指したのは「最高のホームビデオ」。小細工無しで、自分の周りの世界を素直に撮りました。
当時はオランダに移住して4ヶ月が経った頃で、妻はまだ慣れない土地での生活を楽しみながら、持病の緊張型頭痛と戦っていました。
オランダの1年の中でも最も過ごしやすい季節に撮影した作品です。ぜひご覧いただき、こちらでの生活を楽しんでいただければ幸いです。