どうも、SHUです。
今回は株式投資や銘柄研究を行うにあたって、会社の収益力や投資価値を測るための指標となる「営業利益率」について解説していきたいと思います。ぜひ参考にしてみて下さい。
- 株式投資の基礎の理解
- 営業利益率の理解
- 営業利益率から会社を分析することができる
- 営業利益率の目安が分かる
- 営業利益率から投資対象を絞り込むことができる
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はじめに:営業利益率とは
会社の利益には、売上総利益(粗利)・営業利益・経常利益・税引前当期純利益・当期純利益の5種類があります。
その内の営業利益とは、売上高から売上原価・販売費用・一般管理費などを差し引いたもので会社が本業であげた利益(儲け具合の数値)のことを指します。営業利益を増やすためには売上高を増やすか、売上原価・販売費用・一般管理費などを削減する必要があります。会社を分析する際には、どちらの要因で営業利益が変動しているかを確認することが大切です。売上高・利益の増減率(増収率・増益率)を見ればその会社の成長力を、売上高に対する営業利益の割合を見ればその会社の収益力を確認することができます。
増収率・増益率については、以下の記事参照。
今回は、売上高に対する営業利益の占める割合=営業利益率について解説していきたいと思います。
営業利益率は売上から効率的に営業利益をあげているか見るための指標で、つまり会社が得意とする本業での稼ぐ力を示します。基本的に営業利益率の数値が高い会社ほど本業がうまくいっており、効率よく稼げているということになります。売上高が増加傾向にあり営業利益率が一定水準を上回っていれば、安定して成長している会社と言えます。また売上高や営業利益などの金額ではなく、営業利益率という比率によってあらわすことによって他社と比較することも可能になります。
営業利益率の確認方法
営業利益率は『会社四季報』もしくは四季報を見ることができるネット証券の「業績」欄に書かれている売上高・営業利益を見るのですが、残念ながら営業利益率の記載がないので自分で計算しないといけません。
計算方法は以下のとおり。
営業利益率=営業利益÷売上高
※%表示の場合は×100
四季報を見ることができるネット証券は以下のとおり。
- 楽天証券
- SBI証券
- SMBC日興証券
etc…
営業利益率の目安
私が分析の目安としている営業利益率の数値は以下のとおり。
- 20%以上:超優良 営業利益率
- 10〜20%:優良 営業利益率益率
- 0〜10%:標準 営業利益率
もちろんこれはあくまで私の目安であって、これがすべてではありません。
営業利益率の数値が高ければ高いほど会社の収益力があり、会社にとっては望ましい状態だと言えます。しかし、営業利益率は低すぎても問題ですが高すぎても問題が生じる場合があります。とくに営業利益率が20%を超えるような会社は注意が必要で、会社にとって超優良であっても従業員にとっては超劣悪な状況かもしれません。20%を超える営業利益率は言わば「儲かりすぎ」な状態で、人件費の水準が低すぎないか・保守修繕に不足がないか・取引先に無理を押し付けていないかなど、会社内部に問題が生じていないか確認する必要があります。会社内部に問題があれば、その綻びから会社の成長が一転してあっという間に衰退することがあります。会社が急成長した後に倒産するケースも稀にあるので、注意して分析する必要があります。主だった問題がないようであれば、営業利益率20%以上でも問題ありません。
また過去5年間程度の数値の変化に注目し、営業利益率が10~20%の間で維持できていれば成長投資サイクルが良好に回るので持続的な会社成長が期待できます。しかし、営業利益金額が少なすぎる場合は安定成長に支障が出る場合もあります。営業利益率10~20%の間であれば、売上高や営業利益の金額も併せて確認するようにしましょう。
営業利益率0~10%は日本の平均的な数値で経営改善の余地は十分にありますが、経営改善を怠るとちょっとしたきっかけで衰退(赤字経営)に向かうことがあります。赤字経営に陥いり黒字化への取り組みが遅くなれば遅くなるほど赤字脱却の難易度は高まるばかりなので、過去赤字があるようであればその点も注意して観察するようにしましょう。
いずれにしても営業利益率を持ってあれこれ考えるには、市場全体や業種ごとの平均値を把握しておくことが重要です。とくに営業利益率の場合は年度や業種によっても大きく異なるので、他の会社と比較をするのであれば同じ年の同じ業種で比較するのが基本です。営業利益率の平均値は、四季報の「[業種別]業績展望」で確認することができます。また、競合他社との比較なども重要なのは言うまでもありません。営業利益率の高い会社は業界のリーディングカンパニーでシェアが高い場合や業界の競争力のある製品を販売しているなど、その理由をしっかり把握しておきましょう。また、設備を持たず・若い従業員が多い・ネット企業などは営業利益率が高い傾向があります。
株式投資初心者であれば、過去5年間の営業利益率が平均10%前後で、市場全体もしくは業種全体の平均を上回っている会社を投資対象にした方が最も無難かと思います。営業利益率10%が達成できているかを見極めるにはちょっとしたコツがあり、それは「売上高の金額から1の位を消して、その金額より営業利益の金額が多いか」です。これで、瞬時に営業利益率を判断することができます。
営業利益率でスクリーニングしてみる
日本の上場会社数は、2021年時点で約3,700社あります。この膨大な数の中から実際に投資する会社を選んでいくのですが、会社の業績を1社ずつ確認していくのにはさすがに無理があります。そのためスクリーニングして、自分の投資条件に合った会社を絞り込んでいく必要があります。スクリーニングは「会社四季報オンライン」や「ネット証券」などでも可能です。
今回紹介した私が分析の目安としている営業利益率を例に、実際にスクリーニングした結果は以下のとおり。
- 20%以上…196社
- 10〜20%…561社
- 0〜10%…1,000社以上
※2021年5月時点のデータ参照
営業利益率のみのスクリーニングではまだ数が多いようなので、増収率・増益率も併せてスクリーニングすると効果的です。
まとめ
今回のポイントを、まとめると以下のとおり。
- 「営業利益率」は、会社の収益力(本業での稼ぐ力)や投資価値を見極める指標
- 営業利益率が「どのような理由や要因で変動しているか」【重要】
- 営業利益率は「市場全体や業種ごとの平均値を把握して比較すること」【重要】
- 業利益率の平均値は、四季報の「[業種別]業績展望」で確認することができる
- 株式投資初心者は「過去5年間の営業利益率が平均10%前後で、市場全体もしくは業種全体の平均を上回っている」会社がおすすめ
- 「スクリーニング」することで、ある程度絞り込むことができる
- 「増収率・増益率」も併せてスクリーニングすると効果的
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