【株式投資の基礎】会社の成長力や投資価値を見極める指標「増収率・増益率」とは?

どうも、SHUです。

今回は株式投資や銘柄研究を行うにあたって、会社の成長力や投資価値を測るための指標となる「増収率・増益率」について解説していきたいと思います。ぜひ参考にしてみて下さい。

この記事を読むメリット
  • 株式投資の基礎の理解
  • 増収率・増益率の理解

この記事を読んだ後の未来像
  • 増収率・増益率から会社を分析することができる
  • 増収率・増益率の目安が分かる
  • 増収率・増益率から投資対象を絞り込むことができる

この記事のポイントだけを見たい方は、目次の「まとめ」をクリック。

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はじめに:増収率・増益率とは

損益計算書の売上高について、増減率を計算したものが増収率、利益について増減率を計算したものが増益率です。会社の売上高や利益の推移を比較する時に利用します。企業分析をする際は、必ず確認するべき項目です。株価は未来の業績を予測して動くことが多いため、過去の数値よりも、予想数値の注目度が高くなります。増収率や増益率が二桁以上の年が続いている会社は「高成長会社」といえます。

引用:会社四季報オンライン

増収率は他に売上増収率・売上成長率・売上高成長率・売上伸長率・売上高伸び率などと言われ、その名の通り会社の売上の伸び率や成長率を表す指標です。前期の売上高に対して当期の売上高がどれだけ増えたかをパーセント(%)表示で数値化したもので、増収率とは反対に前期の売上高に対して当期の売上高がどれだけ減ったかをパーセント(%)表示で数値化したもの「減収率」と言います。

また増益率(営業増益率・営業利益成長率)も同様に、前期の営業利益に対して当期の営業利益がどれだけ増えたかをパーセント(%)表示で数値化したものです。営業利益は売上高からコストを差し引いたもので、売上高なくして利益は存在しません。なので会社の成長率を見る際には、増収率を第一にチェックして、その次に増益率を確認するといいでしょう。

一般的に売上高が上がれば収益も上がるのが通常ですが、従来のような右肩上がりの成長が期待できない昨今「増収減益・減収増益」というような会社も存在します。しかし、売上高・営業利益のいずれも前期を上回ることが「増収増益」と言われ、株式市場では増収増益の会社が投資対象の基本となります。

増収率・増益率の確認方法

増収率・増益率は『会社四季報』もしくは四季報を見ることができるネット証券の「業績」欄に書かれている売上高・営業利益を見るのですが、残念ながら増収率・増益率の記載がないので自分で計算しないといけません。

計算方法は以下のとおり。

増収率・増益率の計算方法

増収率(増益率)=当期売上高(営業利益)÷前期売上高(営業利益)-1

※%表示の場合は×100

四季報を見ることができるネット証券は以下のとおり。

  • 楽天証券
  • SBI証券
  • SMBC日興証券

etc…

増収率・増益率の目安

会社四季報オンラインの引用にもあるとおり、増収率や増益率が二桁以上(つまり10%以上)の年が続いている会社が「高成長会社」と言えます。

また、それ以外で私が分析の目安としている数値は以下のとおり。

増収率・増益率の目安
  • 20%以上:超高成長会社
  • 10〜20%:高成長会社
  • 5〜10%:中成長会社
  • 0〜5%:低成長会社

もちろんこれはあくまで私の目安であって、これがすべてではありません。

増収率・増益率は前期と比較してそれだけ会社の売上や利益が上がっているということですから、数値が高いに越したことはありません。しかし、会社の売上は下がっても問題ですが上がりすぎても問題が生じる場合があります。とくに増収率が20%を超えるような急成長は注意が必要で、会社の収入面に問題がなくても組織や経営管理の体制に問題が生じることがあり、その綻びから会社のサービスが低下し客離れを引き起こすことがあります。会社が急成長した後に倒産するケースも稀にあるので、注意して分析する必要があります。

また1〜2年程度の20%を超える急成長は、景気サイクルによる一時的な業績回復やブームなどによるものの可能性も考えられます。そういった場合一時的に株価が上がりますが、その後暴落するリスクがあります。しかし、それらは過去5年間程度の数値の変化に注目し、その推移によって分析することである程度は回避することができます。なので、過去5年間で平均して高い増収率を維持できているかや徐々に増収率が上がっているかなども併せて確認しましょう。

急成長の目安である増収率20%以上を連続して達成できているかを見極めるにはちょっとしたコツがあり、それは「売上高が4年間で2倍になっているか」です。例えば、4年前の売上高が100億円として1年間に20%ずつ伸びるとすると、1年後の売上高は120億円、2年後は144億円、3年後は約173億円、4年後は約208億円となり4年間で2倍を超えます。

基本的に大きい会社ほど増収率や増益率の伸び率は大きくならない傾向にあり、低成長が続く日本において4年連続で増収率20%を超えている会社はかなり期待できる会社でもあることが分かります。急成長している会社は相応のリスクもありますが「テンバガー(10倍株)」と言われるような大化け株になる可能性だってあり、株式投資をしている人からすれば非常にロマンがありますよね。

いずれにしても増収率・増益率をもってあれこれ考えるには、市場全体や業界の平均値を把握しておくことが重要です。増収率・増益率の平均値は、四季報の「市場別決算業績集計表」で確認することができます。また、競合他社との比較なども重要なのは言うまでもありません。

株式投資初心者であれば、過去5年間の増収率・増益率が平均5〜20%の間で、売上高・営業利益の推移が維持もしくは緩やかに上昇している会社を投資対象にした方が最も無難かと思います。

増収率・増益率でスクリーニングしてみる

日本の上場会社数は、2021年時点で約3,700社あります。この膨大な数の中から実際に投資する会社を選んでいくのですが、会社の業績を1社ずつ確認していくのにはさすがに無理があります。そのためスクリーニングして、自分の投資条件に合った会社を絞り込んでいく必要があります。スクリーニングは「会社四季報オンライン」や「ネット証券」などでも可能です。

今回紹介した私が分析の目安としている増収率・増益率を例に、実際にスクリーニングした結果は以下のとおり。

  • 20%以上…165社
  • 10〜20%…35社
  • 5〜10%…30社
  • 0〜5%…37社

※2021年5月時点のデータ参照

このように増収率・増益率だけでも、かなり絞り込むことができます。この程度であれば1社ずつ他のデータを見ていくことも可能ですし、他の条件を追加してさらに絞り込むこともできます。

まとめ

今回のポイントを、まとめると以下のとおり。

  • 「増収率・増益率」は、会社の成長力や投資価値を見極める指標
  • 「増収増益」が、投資対象の基本
  • 増収率・増益率の平均値は、四季報の「市場別決算業績集計表」で確認することができる
  • 株式投資初心者は「過去5年間の増収率・増益率が平均5〜20%の間で、売上高・営業利益の推移が維持もしくは緩やかに上昇している」会社がおすすめ
  • 「スクリーニング」することで、かなり絞り込むことができる。

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