どうも、爬虫類ブロガー“SHU”です。
コーンスネークを飼育するには、どんなアイテムを揃える必要があるのか?今回は保温器具に焦点を当てて、市販されているおすすめのアイテムを紹介したいと思います。是非参考にしてみて下さい!
はじめに
保温器具とは
基本的には、秋から春の間に冷え込む夜間や冬季の日中などにケージ内の最低温度を保つためのアイテムです。爬虫類用の保温器具は、主にパネルヒーター・保温球・上部ヒーターなどがあります。
パネルヒーターを使用しよう
パネルヒーターは遠赤外線を利用して床材やケージの底面を温めてくれるアイテムで、コーンスネークなどナミヘビの飼育にはパネルヒーターを使用するのが一般的です。パネルヒーターはケージ全体を温めるほどの効果はなく、どちらかというとヘビがお腹を温めて消化吸収を促すという点でかなり重要な役割を果たします。そのため寒い時期に限らず基本的には年間を通して使用します。パネルヒーターにはサーモスタットが内蔵されているので、温度が上がりすぎることはなく夏でも安心して使用することができます。
必要に応じて保温球(赤外線ライト)を併用しよう
パネルヒーターは空気全体を暖めるほどの能力は持っていないので、冬季など特に寒い時期にパネルヒーターのみでは数か月間の拒食や消化不良に陥るなんていう話もよく聞きます。そのため空気全体を暖めるためにエアコンや保温球を併用した方が良いとされています。保温球は赤外線を出していることから赤外線ライトとも言い、赤外線ライトは爬虫類が光と認識しないとされている赤い光や青い光を発する電球です。
コーンスネークなどナミヘビの場合レイアウトによってはかなり立体活動も行うので、保温球をケージ内に設置するのは火傷や事故の原因になり危険です。保温球を設置する際にはドーム型のソケットを使用して、ケージ外部から保温するようにしましょう。保温球は基本的にパネルヒーターの設置側に設置し、温度管理をしてください。
上部ヒーター(暖突など)について
板状の保温器具でケージ上部に取り付けて保温する上部ヒーター。広範囲に遠赤外線を放出して効率よくケージ内を温め、同じ保温効果の保温球と比較して約1/3の消費電力で温めることができます。上部ヒーターで代表的な暖突は、防水性に優れていて霧吹き程度なら問題なく使えます。寿命に関しても、球切れのある保温球と違って故障しなければ半永久的に使えます。保温球より値段は高いですが、電気代や電球の交換を考えたら暖突のほうが安く済みます。
総合的に見て保温球より優れた商品ですが、コーンスネークなどナミヘビの保温器具としてはあまりおすすめできません。
暖突の表面は高温になっておりいくら特殊な不織布に覆われており触れても火傷はしないと謳われていても、ケージ内に設置する以上はリスクがゼロとは言い切れません。コーンスネークはかなり脱走壁があるので暖突とケージの隙間に入り込んだり、脱走しようと暖突を鼻先でグリグリすることも考えられます。ケージ外部に設置したり温室内に設置するのであれば、問題ないと思いますが保温効果も薄くなります。
サーモスタットも併用しよう
保温球等を使用する場合には、温度が上がりすぎないように調整するためのサーモスタットも併用すると良いでしょう。温度調節機能を備えていない保温器具の場合、限界まで温度を上げようとしますのでケージ内が暑くなりすぎてしまい、最悪の場合生体が死んでしまう可能性があります。
温度勾配も大切
爬虫類は変温動物なのでケージ内に部分的に高温の場所(ホットスポット)を設け、体温調節が行えるようにしておきましょう。またケージ全体を暖めるのではなく、暖めない場所も作ってあげることが大事です。パネルヒーターの場合、ケージ底面の1/3~1/2ほどに敷くことによって簡単に温度勾配を作ることができます。温度勾配を作ることによってコーンスネークが好きな温度の場所を選んで活動することができ、暑くなりすぎた際の避難場所にもなります。
赤外線について
パネルヒーターや保温球などの保温器具に共通している赤外線。太陽光に含まれる光の波長は、大きく分けて3つあります。眼に見える明るい光である可視光線と、物を暖める効果がある赤外線、生物の体内に化学変化を起こす紫外線です。可視光線・赤外線・紫外線ともにすべて光なので線がつきますが赤外線だけは特別で、赤外線には物を暖める効果があり効率良く生体の体温を上げてくれます。保温球も一応ライトですが、ここでは保温するための器具だと考えてください。
紫外線を照射する紫外線ライト、可視光線を照射する可視光線ライトについては、以下記事で紹介していますので是非参考にしてみて下さい。
コーンスネークなどナミヘビの飼育におすすめのパネルヒーター
パネルヒーターは、ケージの下に敷いて温めるタイプの保温器具です。薄いシートのようになっており軽くて扱いやすく、温度がそこまで高くならないのでプラスチックやアクリルのケージでも溶ける心配はありません。パネルの部分だけが温まるという特性をもっているので、部分的な保温をするのに適しています。ケージのサイズに合ったもの(ケージサイズの1/3~1/2くらいのもの)を用意し敷くことで、簡単に温度勾配をつくることができます。
パネルヒーターは触れている部分が温まりますが、空気を直接温める効果はあまり期待出来ません。そのため冬場はパネルヒーターのみだと厳しいかもしれません。必要に応じて保温球も使用しましょう。
コーンスネークなどナミヘビの飼育に適した市販されている代表的なパネルヒーターには、以下のアイテムがあります。
【ビバリア】マルチパネルヒーター
日本製でビバリアが特許取得している設定温度可変式のパネルヒーターです。
飼育条件に合わせて約25℃〜45℃の範囲で表面温度を自由に設定することができます。自己温度制御式PTCパネルで経済的で、爬虫類にやさしい遠赤外線を放射します。一目で確認できる通電ランプ・パネルの固定に便利なマジックテープ付きです。
8W・14W・16W・32W・45Wのラインナップがあります。ケージの大きさに適したものを選びましょう。
【エキゾテラ】レプタイルヒート
耐久性に優れ熱効率を高めた全体が均等に効率よく暖まる新構造の爬虫類用パネルヒーターです。
太陽があたためた大地のぬくもりを再現し、全体が均等に効率よく暖まります。業界初の安心・安全な6層構造で耐久性に優れ熱効率を高めます。特許取得のPTC塗料を含浸焼成した特殊ファイバーと均熱アルミの採用で、バツグンの耐久性と暖房効率の向上を実現し、住宅の床暖房として使用されている特殊ファイバー製のPTCを採用した自己温度制御式パネルヒーターです。コードの向きが気にならないリバーシブルタイプで、裏表どちら向きにも使用できるので、コンセントに無理なく接続できます。異常電流遮断機能(電流ヒューズ)採用で、設定温度45℃(設定精度±5℃)です。
XS・S・M・Lのラインナップがあります。ケージの大きさに適したものを選びましょう。
【みどり商会】ピタリ適温プラス
爬虫類・両生類・小動物に最適な夢のヒーターです。
カーボン樹脂を特殊インクとして使用しており、環境温度の変化により粒子が離れたり、結合したりして通電量や抵抗値を自動調節します。低温時には温度を上げ、高温時には温度を下げて一定温度を保つ画期的システムです。表面温度42℃(±5℃)で温度完全自動制御の遠赤外線温熱マットです。多重安全装置付きで自己消火性機能を備えています。
様々な形状・大きさのラインナップがあります。ケージの形状・大きさに適したものを選びましょう。
【みどり商会】ナイーブ
みどり商会のケースバイケース・グッドロック専用ヒーターです。他社製ケースにも使用できます。
外気温の変化に応じてマットの温度が自動的に変わる最先端テクノロジー(表面温度38℃〜42℃)で、生物の成長に最も必要な遠赤外線(成育光線)を放射します。
ケースバイケースについては、以下記事で紹介していますので参考にしてみてください。
コーンスネークなどナミヘビの飼育におすすめの保温球
一般的には保温を目的とした電球全般のことを保温球と言い、ひとくちに保温球と言っても数多くの種類があります。
まず基本的には昼用・夜用・昼夜兼用の3つにわかれます。
- 昼用:太陽光をイメージした光を出す昼行性の爬虫類がバスキング(日光浴)をするためのライトです。
- 夜用:月明りをイメージした青色の光を出すライトです。
- 昼夜兼用:朝方・夕方をイメージした赤色の光を出すライトです。
またそこから集光タイプ・散光タイプに枝分かれします。
- 集光タイプ:集光タイプは一か所に集中して光を当てますので部分保温に適しています。
- 散光タイプ:散光タイプはケージ内全体に光を当てますので全体保温に適しています。
全部で以下の6つに分かれます。
- 昼用集光タイプ
- 昼用散光タイプ
- 夜用集光タイプ
- 夜用散光タイプ
- 昼夜兼用集光タイプ
- 昼夜兼用散光タイプ
ワット数は保温球の能力を表し、ケージサイズによって適切なワット数がおおよそ決まっています。ワット数が足りない保温球では、ケージを十分に保温できない可能性があります。必要なワット数を決める条件はケージサイズ(保温する空気の堆積)と室温の2つになります。また、寒い地域に住んでいて、室温が低い環境で飼育するのであればワット数に余裕を持っておいた方が良いでしょう。ワット数が大きい分にはサーモスタットで調整することができます。ケージサイズと保温球の適切なワット数の対応関係は以下の通りです。
- 45cmケージ:40W~60W
- 60cmケージ:60W~80W
- 90cmケージ:100W以上
保温球は、それぞれ飼育環境や用途に合ったものを使うようにしましょう。コーンスネークなどナミヘビの場合は、昼夜間の保温を主な目的とし尚且つ安全のためケージ外からホットスポットをつくることを目的とするので、夜用集光タイプもしくは昼夜兼用集光タイプの保温球が適しています。
夜用集光タイプ
昼夜兼用集光タイプ
【ゼンスイ】ストロングムーンライトランプ
ゼンスイのペットペットゾーンから出ている、夜用集光タイプの保温球です。
夜間点灯しても眩しくない青い光で夜用保温球としても最適で、ホットスポットやケージ内に温度差も作ることができます。二重ガラス構造で、外側ガラスにひびが入っても球切れしない長持ちの構造となっています。
20W・40W・60W・100Wのラインナップがあります。ケージの大きさに適したものを選びましょう。
【ゼンスイ】ストロング インフラレッド ヒートランプ
ゼンスイのペットペットゾーンから出ている、昼夜兼用集光タイプの保温球です。
カラーガラスを使用し生体には見えないと言われている赤い光で赤外線を放射し、ケージ内の温度差を昼夜問わず作ることができ効率的に保温ができます。二重ガラス構造で、外側ガラスにひびが入っても球切れしない長持ちの構造となっています。
20W・40W・60W・100Wのラインナップがあります。ケージの大きさに適したものを選びましょう。
【エキゾテラ】ヒートグロー赤外線照射スポットランプ
ジェックスのエキゾテラから出ている、昼夜兼用集光タイプの保温球です。
カラーガラスを使用した、遠赤外線を照射するスポットランプです。生体に見えにくい赤い光で、活動サイクルを妨げないため昼夜を問わず使用できます。
50W・75W・100W・150Wのラインナップがあります。ケージの大きさに適したものを選びましょう。
【ズーメッド】インフラレッドヒートランプ
ズーメッドから出ている、昼夜兼用集光タイプの保温球です。
塗装やコーティングではなく赤いカラーガラスを使用し生体には見えないと言われている赤い光で赤外線を放射し、ケージ内の温度差を昼夜問わず作ることができ効率的に保温ができます。EU製の高品質で約3000時間の長寿命です。
50W・75W・100W・150W・250Wのラインナップがあります。ケージの大きさに適したものを選びましょう。
コーンスネークなどナミヘビの飼育におすすめのサーモスタット
サーモスタットとは温度を自動で調節してくれる装置のことで、保温球など温度調節機能のない保温器具はサーモスタットと合わせて使用することをおすすめします。
例えば、保温球をサーモスタットにつないで28℃に設定しておくとします。ケージ内の温度が28℃になるとサーモスタットが保温球をオフにしてこれ以上暖まらないようにし、ケージ内の温度が28℃を下回ると保温球をオンにして保温します。このようにサーモスタットは、ケージ内が任意の温度になるように自動で調整してくれます。サーモスタットを使用しなければ、保温器具は必要以上にケージ内を暖めますので最悪の場合生体が熱死してしまう可能性もあります。そのため保温器具はサーモスタットと合わせて使用するようにしましょう。また保温器具の能力が不足している場合は、サーモスタットで任意の温度に設定していても正常に保温されないので注意しておきましょう。
コーンスネークなどナミヘビの飼育に適した市販されている代表的なサーモスタットには、以下のアイテムがあります。
【カミハタ】レプタイルサーモ
爬虫類保温球専用のサーモスタットです。
保温球への通電が一目でわかるLED表示を採用しており、20℃~40℃の温度設定が可能です。 1W~最大310Wまでの保温球の接続使用が可能です。
【ビバリア】LCDペットサーモ
ペット用タイマー機能付きの液晶表示電子サーモスタットです。
飼育ケージ内の温度と照明を管理することができます。バックアップ機能付きで、異常な発熱・発火を防ぐトラッキング防止プラグを使用しています。エラー表示機能付きで、器具の誤動作を防ぐ耐ノイズ設計です。使用できるヒーター容量は150Wまで、使用できるライト容量は150Wまでとなっており、制御温度範囲は20℃~50℃となっています。
【エキゾテラ】イージーグローサーモ
爬虫類・小鳥・小動物用のサーモスタットです。
保温器具につなげて快適温度にし温度の上がりすぎを防止します。ダイヤルを回すだけで簡単に温度管理でき、保温器具をつなげるだけでケージ温度の上がりすぎを防ぎ快適な飼育温度を保ちます。適用保温器具最大容量は最大300Wで、制御温度範囲は18℃~40℃となっています。
【エキゾテラ】タイマーサーモ
爬虫類・両生類用タイマー機能付電子サーモスタットです。
これ1台で保温・照明器具をコントロールすることができ、温度・照明管理で自然な生体リズムを維持することができます。設定しやすい液晶パネルを採用しており、白熱球やUV球の管理に便利です。異常を知らせる警報ランプ付きで、停電時も安心のバックアップ機能を備えています。使用できる保温器具は300Wまで、使用できる照明器具は300Wまで、制御温度範囲は15℃~40℃となっています。
まとめ
コーンスネークなどナミヘビの保温器具に関しては、最低でもパネルヒーターだけは必ず使用しましょう。保温球やサーモスタットに関しては必要に応じて使用しましょう。複数の爬虫類を飼育している方は、エアコンや温室で温度管理したほうが電気代等節約することができるのでそちらがおすすめです。