どうも、爬虫類ブロガー“SHU”です。
フトアゴヒゲトカゲを飼育する場合にはどんなアイテムを揃える必要があるのか?今回は紫外線ライトと可視光線ライトに焦点を当てて、おすすめのアイテムを紹介していきたいと思います!是非参考にしてみて下さい!
はじめに
紫外線ライトについて
爬虫類用のライトと一般的なライトを比較したときに何が違うかというと、その光のなかに爬虫類にとって有用な紫外線が含まれているかどうかです。紫外線はガラス等を透過しないため、飼育下で爬虫類に浴びさせることが難しい光でもあります。
●光の波長について
太陽光に含まれる光の波長は、大きく分けて3つあります。眼に見える明るい光である可視光線と、物を暖める効果がある赤外線、生物の体内に化学変化を起こす紫外線です。紫外線は通称UVと呼ばれ、その波長によってさらにA・B・Cと区分されています。そしてそのなかでも、UVBに含まれる310ナノメートル付近の波長が特に昼行性の爬虫類の健康にとって重要だとされています。
昼行性の爬虫類は口から摂取したカルシウムを腸から血液中へと吸収するために、UVBを浴びることで合成されるビタミンD3を利用します。これが不足してしまうと、低カルシウム血症を起こして筋肉の痙攣や嘔吐といった症状が現れたり、血中カルシウム濃度を補うために骨からのカルシウム溶出が起きてしまう「クル病」にかかることがあるので、昼行性の爬虫類にとってUVBは重要視されています。
- UV-A:細胞を活性化し、食欲増進や脱皮促進に関係します。
- UV-B:カルシウム代謝に関係します。ビタミンD2やD4をビタミンD3に変換しカルシウムを骨に定着させ、正常な骨格や卵殻を形成します。
- UV-C:殺菌作用があるものの、日焼けやシミ・皮膚ガン・紫外線眼炎・免疫力低下などの原因となり細胞破壊に関係します。
●紫外線照射量について
昼行性の爬虫類にとっての紫外線ライトの良し悪しは、紫外線照射量で決まります。紫外線照射量は紫外線強度計という機械で測定することができますが、この機械が安いものでも2~3万円はするので紫外線照射量を実際に計測することは難しいです。そのためか市販の爬虫類飼育用紫外線ライトの中には、まともに紫外線が照射されていないものも多くあるとされています。従って爬虫類飼育用紫外線ライトを購入する際には、紫外線の計測情報やレビュー等を参考するか信頼できるメーカーから購入することをおすすめします。
●照射距離とレイアウトについて
以上のことから昼行性の爬虫類を飼育するには、必ず紫外線ライトを使用することが必須となってきます。蛍光灯タイプの照明では照射距離によって紫外線量が減少するため、ライトから15cm〜20cmの距離に生体が移動できるようなレイアウトをするようにしましょう。
可視光線ライトについて
太陽光に含まれる光の波長は可視光線・赤外線・紫外線の3つがあると言いましたが、紫外線ライトは人間には明るく見えますがUVBが強いほど可視光線が少なくなり爬虫類たちには明るく見えません。
バスキング(日光浴)を好む昼行性の爬虫類は、暗いところで飼育されている感じになりストレスになってしまう場合があります。そのためケージ内でも自然環境下と同じように本来の太陽の光の色と明るさを再現するために紫外線ライトと一緒に可視光線ライトを併用することが推奨されています。
●食欲増進や脱皮促進などにも効果あり
可視光線ライトは、可視光線と同時にUVAも照射します。UVAは細胞を活性化し、食欲増進や脱皮促進に関係します。そのため食欲が増し、元気になる個体も多いです。さらに動物全般に言えることですが昼と夜のメリハリをつける光周期も重要で、可視光線ライトを使うことによって生活サイクルを整えることができます。
紫外線・可視光線ライトの規格
紫外線・可視光線ライトには、現在主流となっているスパイラル球型・電球型など小型の形状をした様々なケージでの使用にも最適なクリップ式のコンパクトタイプ、昔から紫外線照射量・照射距離ともに安定していると上級者やハイマニアに支持されている蛍光灯型の形状をした直管タイプのものなどがあります。ライトの形状やワット数によって照射器具も異なりますので注意しましょう。
フトアゴヒゲトカゲの飼育におすすめの紫外線ライトと可視光線ライト
紫外線ライトは、様々なメーカーから数多くのアイテムがリリースされています。紫外線(UVB)を多く含む種類を選択しましょう。フトアゴヒゲトカゲの飼育に適した、市販されている紫外線ライトには以下のアイテムがあります。また各メーカーが併用を推奨している可視光線ライトも一緒に紹介していきたいと思います。
コンパクトタイプ
直管タイプ
【ZooMed(ズーメッド)】レプティサンコンパクト10.0UVB
UVB10%・UVA30%を照射するコンパクトタイプのレプティサンです。
UVBだけでなくUVAも照射し、危険であるUVCは完全にカットされています。根元から6本の特殊硬化ガラスを使用した蛍光管が出ていて、蛍光管表面が大きいためにより強力なUVBを照射します。
13W・26Wのラインナップがあります。ケージの大きさに適したものを選びましょう。
【GEX(ジェックス)】エキゾテラ レプタイルUVB150
フトアゴヒゲトカゲ等の砂漠に棲息する爬虫類に最適な光を照射する爬虫類飼育用蛍光ランプです。
人気ブランド「エキゾテラ」が発売する紫外線ライトで、価格が手頃でコスパがいいのが魅力です。爬虫類専門店やペットショップなど、どこにでも置いてあるので初心者にもおすすめです。
13W・26Wのラインナップがあります。ケージの大きさに適したものを選びましょう。
【Vivaria(ビバリア)】スパイラルUVB デザート
砂漠やサバンナ環境の紫外線を再現します。
スパイラルUVBの中では、一番強い紫外線を照射します。
26Wのみのラインナップとなります。
【ZooMed(ズーメッド)】レプティサン10.0UVB
レプティサンの中では一番強いUVA・UVBを照射するフルスペクトル蛍光灯です。
世界初の爬虫類専用ライトを開発したZooMedがマニアのために作った究極のリアルライトで、ドイツのプロフェッショナルブリーダーが大絶賛しています。ZooMedが誇る世界最大の屋内飼育施設CaliforniaZoologicalにて生体実験結果により開発しており、安全面、繁殖確率、発色効果がすべて違い自然下と同じように生体を覚醒させます。UVB10%を照射し、蛍光管表面からUVBだけがなんと52cmまで確実に到着し、これによりケージ上部に備え付けるだけで、ケージ内に吊り下げる必要がありません。危険であるUVCは完全にカットしており、爬虫類ライトといえばZooMed。歴史、実績、知識が違います。
15W・20W・40Wのラインナップがあります。90cmケージ用の30W・32Wのラインナップがないことが、唯一の欠点です。
【SUDO(スドー)】UV-MASTER Level 8
爬虫類飼育専用に開発された蛍光管です。
爬虫類の健全な育成に不可欠なUVA(長波長紫外線)・UVB(中波長紫外線)を含む光を照射します。生物に危険とされるUVC(短波長紫外線)は照射されません。飼育動物に充分なUVA・UVBを供給すると同時に、爽やかで明るい光(色温度70000K、演色性Ra80)を照射し、飼育動物の活性を高めます。UVマスターはあまりメジャーではありませんが、直管蛍光灯の中では結構紫外線が出ているようです。
15W・20Wのラインナップがあります。90cmケージ用の30W・32Wのラインナップがないことが残念です。
【Pogona club(ポゴナ・クラブ)】ビバリウムグロー パワーUVB
日本の老舗爬虫類器具メーカーのポゴナ・クラブが販売している爬虫類飼育専用紫外線蛍光灯です。
爬虫類の育成に必要なUVB を照射し、熱帯地方の自然光の紫外線波長バランスを再現しており、私が愛用している紫外線ライトでもあります。
15W・20W・30W・32Wのラインナップがあります。ラインナップが豊富で様々な大きさのケージに対応している点が魅力です。
まとめ
個人的には、ZooMedのレプティサンがめちゃくちゃ魅力的に感じ気になっています。私が現在フトアゴヒゲトカゲ飼育で使用している紫外線ライトは、Pogona clubのビバリウムグロー パワーUVBが1灯・VivariaのスパイラルUVB デザートが1灯・GEXのエキゾテラ レプタイルUVB150が1灯と、可視光線ライトであるナチュラルライトが2灯なんですが、劣化してきたらZooMedのライトの導入を検討しようかと思います。