どうも、SHU(@kitajimashuichi)です。
皆さんは「尊厳死」という言葉をご存知でしょうか?
「尊厳死」という言葉自体は知っているけど、その意味とか詳細までは知らない方って意外と多いのではないでしょうか?
「尊厳死」とは?
「尊厳死」とは、読んで字のごとく「人としての尊厳を保ったまま死を迎えること。または迎えさせること。」です。
ちなみに欧米のほとんどの国でこの「尊厳死」は認められているのですが、日本ではまだ法的に認められていません。
日本は医療技術や制度が発達した先進国であり、同時に「死に方」を選べない国でもあります。
これが何を意味するか分かりますか?
「死」について
「死」とは、「脳の機能」と「身体の機能」が両方停止して初めて「死」と認められるのですが、
- 身体は機能しているが、脳の機能が停止している植物人間状態
- 脳は機能しているが、身体が機能が停止している寝たきり状態
しかし、このような場合は「死」とは認められません。
結果、どんなに苦しくてもこれ以上生きたくないと望んでも、延命処置がなされ自らの意思とは関係なく生かされ続けます。
「死」を望む者は少なからず存在する
以前このような記事を書きましたが、
私の実体験からこのような介護施設に適合し楽しむ高齢者がいる一方で、稀に「死」を望む高齢者も少なからず存在します。
むしろ、現在の介護施設の現状や介護保険制度の在り方からすればその方が自然だと思います。
また介護施設にも、人工呼吸器をつけている人・人工的に栄養を与えている人・人工透析を行っている人は多く存在します。
そういう人たちは自ら意思表示できないことが多く、本人の意思とは関係なく一方的に家族が「生きていてほしい」と強く望まれているケースもあります。
果たして本当に本人たちは人工呼吸・人工栄養・人工透析のような延命処置を望んでいるのでしょうか?
「植物人間状態・寝たきり状態」は、あなたにも訪れるかもしれない
予期せぬ病・・・
突然の事故・・・
それだけではありません。
人間は、生き続けている限り「老化」という問題も抱えます。
病にかからずとも事故にあわずとも、人間は「老化」によって「植物人間状態・寝たきり状態」に近い状態が必ず訪れます。
このような場合あなたは何を望みますか?
「植物人間状態・寝たきり状態」となり自ら意思表示することもできず、
どんなに苦しくても、これ以上生きたくないと望んだとしても、
医師や家族は「生」への希望を捨てない。
このような場合、少なくとも私は安らかな「死」を選ぶかもしれません。
たとえ「死」を望まないとしても、そのような選択肢があってもいいのではないかと思います。
現代の医療では、回復の見込みがなくすぐにでも命の灯が消え去ろうとしているときでも生かし続けることが可能です。
もちろん「あらゆる手段を使って生きたい」と思っている人の意思も尊重されるべきことです。
日本では「生き方」にばかり注目されがちですが、これからの時代「死に方」についてもしっかりと考えていかなければいけないなと私は思っています。
日本尊厳死協会では、元気なうちに延命処置について自分の意思を記しておく「リビングウイル」というものを発行しているそうです。
気になる方は入会してみてはいかがでしょうか?
と言いたいとこなのですが、会費(正会員:2,000円/年間 終身会員:70,000円/終身)がかかるので、あまりおすすめはしません(笑)
日本尊厳死協会のHPに「リビングウイル」の文面が掲載されていますので、それを参考にして自分で宣誓書を作成してみてはいかかでしょうか?
こうした宣誓書に法的な拘束力はありませんが、治療方針の決定において参考になるでしょう。