どうも、爬虫類ブロガー“SHU”です。
ロシアリクガメを飼育する場合には、どんなアイテムを揃える必要があるのか?この記事では、ロシアリクガメの飼育に必要なアイテムを紹介したいと思います!是非参考にしてみて下さい!
はじめに:ロシアリクガメとは
アフガニスタン・イラン・カザフスタン・パキスタンなどの中央アジアに広く分布し、個体群によって異なりますが最大で甲長約17〜28cmまで成長します。1960年代頃からペットとして飼育され繁殖も盛んに行われており流通量が多く、リクガメ飼育の入門種として紹介されることも多いです。飼育下では約20~30年も生きます。
正式な和名はヨツユビリクガメといいその名の通り指が4本なのが特徴で地中を掘ってトンネル状の巣穴を作ることが知られており、その穴の中を移動しやすいように背甲は高さがなく扁平な形をしています。日本やアメリカでは、ロシアリクガメやホルスフィールドリクガメと呼ばれることが多いです。
- 和名:ヨツユビリクガメ
- 英名:Russian tortoise・Horsfield’s tortoise
- 学名:Agrionemys horsfieldii
- 分布:アフガニスタン・イラン・カザフスタン・パキスタンなどの中央アジア
- 甲長:約17〜28cm
- 寿命:約20~30年
- 棲息環境:地表棲・乾燥系
- 活動パターン:昼行性
- 食性:草食
ロシアリクガメの飼育に必要なアイテム
ロシアリクガメの飼育に必要なアイテムをまとめると以下の通りです。
ケージ
一般的に乾燥系のリクガメを飼育するために必要なスペースは、最低でも間口が甲長の5倍以上・奥行きが3倍以上・高さが2倍以上必要だとされています。ロシアリクガメは最大で甲長28cmの大きさになるので、最終的に最大で150cm×90cm×30cm程度のスペースが必要となります。あくまでこの目安は最低限の範囲なので、これよりも大きな飼育スペースを用意できるのであればその方がリクガメにとっても良いです。
とはいえ、日本のような住宅環境で屋内に150cmケージを設置するのはなかなか難しいと思います。さらにロシアリクガメは昼行性の爬虫類なので屋内飼育の場合、ケージ以外にも爬虫類飼育用ライトなどの兼ね合いや温度・湿度管理のしやすさなども考慮する必要があります。最大甲長28cmに達することを考えると60cmケージでは狭すぎますし、現状百歩譲って爬虫類飼育用品のラインナップが比較的豊富な90cmケージを選択するのが賢明なのではないかと思います。
紫外線・可視光線ライト
ロシアリクガメなど乾燥系リクガメは、日光浴を好む種が多いので基本的に紫外線の要求量も多いです。ケージ上部30~45cm程度の距離から照射するのであれば、強い紫外線を含むライトを選ぶようにしましょう。
また飼育環境によって至近距離で紫外線ライトを照らす必要がある場合、リクガメが紫外線によって目を傷める可能性があるので中程度の紫外線を含むライトを選ぶようにしましょう。
紫外線ライトに含まれるUVBは、体内でカルシウムの吸収を助けるビタミンD3を合成して骨格を形成します。
可視光線ライトに含まれるUVAは、食欲増加や脱皮促進などの効果があります。
保温器具(保温球・パネルヒーター・サーモスタット)
太陽光のような自然光に近い光を設置することで、ロシアリクガメの成長・活動環境を整えることができます。紫外線・可視光線ライトに加えて昼用保温球(バスキングライト)をケージ上部から日中のみ照射して、1日の周期を再現してあげましょう。バスキングライトでバスキングスポットをつくることで、ロシアリクガメが体温を保つことができます。熱源となるライトはケージの上部に設置し、火傷等しないように注意しましょう。
また日本には四季があり、秋から春の間の冷え込む夜間も保温する必要があります。昼用保温球を夜間に使用するとロシアリクガメの生活サイクルの妨げにもなるので、エアコン等で室内全体の温度管理していない場合には別途昼夜兼用集光タイプの保温球を使用することになります。
パネルヒーターは遠赤外線を利用して床材やケージの底面を温めてくれるアイテムで、保温球のようにケージ内の空気を温める効果はありませんがロシアリクガメがお腹を温めて食物の消化吸収を促すことができます。パネルヒーターは寒い時期に限らず基本的には年間を通して使用します。サーモスタットが内蔵されているので、温度が上がりすぎることはなく夏でも安心して使用することができます。ケージのサイズに合ったもの(ケージサイズの1/3~1/2くらいのもの)を用意してください。パネルヒーターは、基本的にバスキングライト(白熱球)の設置側に設置し温度管理をしてください。
サーモスタットは、ケージ内の温度が上がりすぎないように自動で調整してくれるアイテムです。保温球など温度調節機能を備えていない保温器具の場合、限界までケージ内の温度を上げようとするので暑くなりすぎてしまい最悪の場合生体が死んでしまう可能性があります。保温器具以外に紫外線ライトや可視光線ライトなど照明器具の管理も自動で行ってくれるサーモスタットもあるので、昼行性爬虫類を飼育する際にはひとつ持っておくとかなり重宝します。
温度・湿度計
ロシアリクガメに快適な環境が作れているか定期的にチェックが必要です。
- 日中:28~32℃が目安(バスキングライト直下は35~37℃が目安)
- 夜間:26~28℃が目安
- 湿度:50~70%
※ケージ内全体が暑くなりすぎないように温度が低い場所を作ってあげてください。
シェルター・アクセサリー
いくらロシアリクガメにとって紫外線が必要だとはいえ、まったく逃げ場がないのもよろしくありません。爬虫類用のシェルターとして販売されている商品を使って、紫外線ライトからの逃げ場所として必ず日陰になる場所を設けるようにしましょう。また、シェルターはロシアリクガメが落ち着ける場所にもなります。甲羅がすっぽりと収まって、なおかつ中で方向転換ができるくらいのサイズがちょうど良いです。
床材
爬虫類専用の床材は美観に優れているばかりではなく消臭効果なども高く、簡単に自然の生活環境を再現することができます。ロシアリクガメの飼育に使用されていることが多い床材はヤシガラやバークチップ、砂・クルミなど乾燥系床材などがあります。フンなどの排泄物は毎日取り除き、キレイに保ってあげましょう。また、定期的に床材は交換しましょう。
エサ入れ・水入れ
野菜とフードを混ぜたものを置くためのエサ入れ、飲み水を入れるための水入れ。どちらも浅く平たいものが適しています。また軽い材質の製品ではロシアリクガメが容器の周囲を動き回ったときに簡単にひっくり返されてしまうので、ある程度の重さがあるものを選ぶようにしましょう。
エサ
ロシアリクガメは草食で、野生下では植物の葉・花・果実などを食べています。飼育下ではコマツナやチンゲンサイといった葉野菜の他にニンジンやカボチャなどを細かく切ったものに、リクガメ専用のフードなど人工飼料をふやかしたものを混ぜて与えるのが一般的です。
- 野菜
コマツナ・チンゲンサイ・ニンジン・カボチャ・豆苗・エダマメの葉・ダイコンやカブの葉・エンツァイ・モロヘイヤ・アシタバ・シソや大葉・ベビーリーフやサニーレタスなど
※旬の野菜を多く取り入れた方が栄養豊富で嗜好性も高い
- 野草
タンポポ・クローバー・カラスノエンドウ・クズの葉・クワの葉など
- 果物
イチゴ・リンゴなど
野菜や野草には粉末状のカルシウム剤やビタミン剤を必ずまぶしてから与えるようにしましょう。栄養の偏りの回避や骨の形成のためにもビタミン類(マルチビタミンなど)やカルシウムは必要です。カルシウムは毎日、D3が添加されているものは週1回を目安にエサに混ぜて与えてください。D3が添加されているカルシウム剤はカルシウムの吸収が促進されますのでおすすめです。
ロシアリクガメ飼育におすすめのカルシウム剤が月野野ファームのマルベリーカルシウムで、カルシウム剤に栄養豊富な桑の葉の粉末を混ぜたもので草食のロシアリクガメに最適な商品です。
お手入れ用品
爬虫類飼育の日常メンテナンスとして、メインとなるのがケージ内の掃除です。不潔な環境は爬虫類にとって危険な病気の発生源になることもあるので、なるべくこまめにエサの食べ残しやフンは取り除くようにしましょう。また高温多湿を好む爬虫類のケージ内は、ウイルス・菌・カビなどの温床にもなりやすいので注意しましょう。爬虫類専用のクリーナー・消臭剤は、天然由来成分のアイテムばかりなので生体にとっても安心です。