どうも、爬虫類ブロガー“SHU”です。
フトアゴヒゲトカゲを飼育する場合には、どんなアイテムを揃える必要があるのか?この記事では、フトアゴヒゲトカゲの飼育に必要なアイテムを紹介したいと思います!是非参考にしてみて下さい!
はじめに:フトアゴヒゲトカゲとは
オーストラリア中東部の乾燥した草原や森林・砂漠地帯などに分布し、最大で全長40~50cmまで成長します。1990年代頃からペットとして飼育されており、繁殖も盛んに行われています。
飼育下では約10~15年も生き、体色や模様バリエーションが豊富です。下顎の幅広くヒゲが生えたように棘状の鱗が放射状に並んでいることからフトアゴヒゲトカゲの名前が付いています。日本では略してフトアゴとも呼ばれています。
和名:フトアゴヒゲトカゲ
英名:Central bearded dragon
学名:Pogona vitticeps
分布:オーストラリア中東部
全長:約40~50cm
寿命:約10~15年
棲息環境:地表棲~半樹上棲・乾燥系
活動パターン:昼行性
食性:雑食
フトアゴヒゲトカゲの飼育に必要なアイテム
フトアゴヒゲトカゲの飼育に必要なアイテムをまとめると以下の通りです。
ケージ
一般的に地表棲のトカゲを飼育するために必要なスペースは、間口が全長の2倍で奥行きと高さが全長と同じくらいとされています。フトアゴヒゲトカゲは最終的に成体で全長が40〜50cmになるので、飼育するために理想的なケージサイズは90cm×45cm×45cm程度となります。実際1匹だけであれば60cm×45cm×45cmで終生飼育することも可能ですが、本来それではやや手狭であるということを頭に入れておきましょう。
紫外線・可視光線ライト
多くの爬虫類・両生類は太陽光に照らされて生活しています。フトアゴヒゲトカゲも自然界では日光浴によって紫外線を浴びています。同じように飼育下でも自然界のような環境を作ってあげないといけません。そのために紫外線が照射できる蛍光ランプを設置し、1日12時間は紫外線が浴びれる環境を作ってあげましょう。紫外線は波長の種類によって特徴が異なり、その中でもUVAとUVBはフトアゴヒゲトカゲの成長には欠かせません。
また、フトアゴヒゲトカゲはもともとオーストラリア中東部の乾燥した草原や森林・砂漠地帯などに生息する生き物です。当然のことながらライトのみではUV量・照度共に太陽光には敵いません。時々ベランダに出してあげたり、散歩をしてあげたりして日光浴をさせてあげると効果的でしょう。
UVAは食欲増加や脱皮促進などの効果があります。
UVBは体内でカルシウムの吸収を助けるビタミンD3を合成して骨格を形成します。
保温器具(保温球・パネルヒーター・サーモスタット)
紫外線ライトと同様に太陽光のような自然光に近い光を設置することで、フトアゴヒゲトカゲの成長・活動環境を整えることができます。主に日中のみ使用し、ケージの上部や内部上辺からの照明で1日の周期を再現してあげましょう。そのためにはバスキングライトと呼ばれる白熱球でバスキングスポットを作り、フトアゴヒゲトカゲの体温を保ってあげてください。熱源となるライトはケージの上部もしくは内部上辺に設置し、火傷等しないように注意しましょう。
こちらは強力な光を狙った場所に集中照射できるタイトビームスポット型ランプで、バスキングスポットを作るにはもってこいの商品です。バスキングライトは局所的にケージ内の一箇所のみを温める為に使うもので、一箇所のみを温める事によりケージ内に温度勾配ができフトアゴヒゲトカゲも好きな場所に移動する事ができます。バスキングライトの下には岩やレンガ等、熱を吸収しやすい物を置いてあげましょう。
さらにバスキングライトとは異なり、熱源に特化した昼夜兼用の保温球というものもあります。保温球はケージ内の温度を全体的に温めるために使うライトです。昼間は先ほど紹介したサングロータイトビームを使用して、夜間はこのヒートグローを併用するのがおすすめです。
紫外線ライトもバスキングライトも、基本的にはケージの大きさにあったワット数のものを選べば間違いありません。
紫外線ライトの場合、UV量が同じであればワット数が違っていてもUVBの照射量は同じです。紫外線ライトから離れれば離れるほどUVBの量が減ってしまいますので、ケージの外にソケットを取り付けることの多いコンパクトタイプの紫外線ライトを設置する場合は、設置場所と生体の距離を確認してワット数を選ぶようにしましょう。商品によってはパッケージに距離あたりのUVB量が記載されています。
バスキングライトの場合、ワット数が小さすぎると十分なバスキングスポットを作れませんし、逆に大きすぎたり設置場所との距離が近すぎると生体が火傷をしてしまう恐れがありますので、パッケージの表記をよく確認して選びましょう。
爬虫類は変温動物の為、体温を自分で調節する事が出来ません。そこで必要になってくるのがヒーターなのですが、ケージの下に敷くパネルヒーターは冬場でも重宝します。ケージのサイズに合ったもの(ケージサイズの1/3~1/2くらいのもの)を用意してください。パネルヒーターは、基本的にバスキングライト(白熱球)の設置側に設置し温度管理をしてください。
また温度が上がりすぎないように調整するためのサーモスタットも併用すると良いでしょう。温度調節機能を備えていない保温器具の場合、限界まで温度を上げようとしますのでケージ内が暑くなりすぎてしまい、最悪の場合生体が死んでしまう可能性があります。ジェックスのタイマーサーモは、保温器具の温度管理・ランプの照度管理をすることができ、フトアゴヒゲトカゲの自然な生体リズムを維持することができ便利です。
アクセサリー・シェルター
体が冷えた時やライトに近づくことのできるバスキングスペースとして、アクセサリー・シェルターを入れてあげてください。バスキングライトの下には岩やレンガ等、熱を吸収しやすい物を置くのもおすすめです。置いているものが温まっている事によりその上に乗ったフトアゴヒゲトカゲがお腹を温める事ができ、消化不良や便秘の改善にも繋がりますので是非活用してあげて下さい。またクールダウンや紫外線回避・ストレス回避のためにも隠れたり、落ち着ける場所を作るためにシェルターも必要です。
半樹上性で木登りも好きなので流木などを入れるのもおすすめです。その際は、ランプに近付きすぎないようなレイアウトにしてあげてください。流木や岩・レンガはアクアリウム等で使用するもので代用してもいいですし、ホームセンターで売っている園芸用のものなどで代用しても構いません。
温度・湿度計
フトアゴヒゲトカゲに快適な環境が作れているか定期的にチェックが必要です。
- 日中:32~38℃が目安(バスキングライト直下は38~40℃が目安)
- 夜間:22~27℃が目安
- 湿度:60~70%が目安
※ケージ内全体が暑くなりすぎないように温度が低い場所を作ってあげてください。
床材
爬虫類専用の床材は美観に優れているばかりではなく消臭効果なども高いです。細かい砂であれば仮に誤飲してしまってもフンと一緒に排泄されます。フトアゴヒゲトカデは、フンをよくするので取り除きやすいものがおすすめです。フンなどの排泄物は毎日取り除き、キレイに保ってあげましょう。また、定期的に床材は交換しましょう。
エサ入れ・水入れ
エサ入れ・水入れは、飲食しやすくひっくり返らないように重さのある専用の容器が適しています。食べ残しがある時はすぐに処分し毎日洗って清潔にして、水は悪化しやすいので残っていても毎日取り替えるようにしましょう。
エサ
フトアゴヒゲトカゲは雑食性なので、昆虫や野菜・ペレットフードなどなんでも良く食べます。
- 昆虫
コオロギ・ミールワームなど
- 野菜
ニンジン・キャベツ・カボチャ・チンゲンサイ・コマツナなど
※イチゴやバナナなども好みますが、糖分が多いのであげすぎには注意してください。
フトアゴヒゲトカゲは成体になるにつれて味の好みや最適な栄養が変化するとされます。幼体時には成長に必要なコオロギなどの生餌昆虫など動物性のタンパク質を多めに与えましょう。
昆虫には粉末状のカルシウム剤やビタミン剤を必ずまぶしてから与えるようにしましょう。栄養の偏りの回避や骨の形成のためにもビタミン類(マルチビタミンなど)やカルシウムは必要です。カルシウムは毎日、D3が添加されているものは週1回を目安にエサに混ぜて与えてください。D3が添加されているカルシウム剤はカルシウムの吸収が促進されますのでおすすめです。
フトアゴヒゲトカゲ専用の人工餌も販売されています。成長に合わせて必要な栄養バランスなど考えられた商品も多く、豊富なバリエーションの商品をうまいこと合わせて使いましょう。
お手入れ用品
爬虫類飼育の日常メンテナンスとして、メインとなるのがケージ内の掃除です。不潔な環境は爬虫類にとって危険な病気の発生源になることもあるので、なるべくこまめにエサの食べ残しやフンは取り除くようにしましょう。また高温多湿を好む爬虫類のケージ内は、ウイルス・菌・カビなどの温床にもなりやすいので注意しましょう。爬虫類専用のクリーナー・消臭剤は、天然由来成分のアイテムばかりなので生体にとっても安心です。
まとめ
今回はフトアゴヒゲトカゲの飼育に必要なアイテムを紹介させていただきましたが、私一押しのエキゾテラのアイテムは同一メーカーで飼育に必要なアイテムをすべて揃えることができ統一できるという点でもかなりおすすめです!
またエキゾテラからはフトアゴヒゲトカゲの飼育がすぐはじめられるスターターキットも販売されています。こちらは飼育初心者や少しでも予算を抑えたいという方におすすめです。